CASプラットフォームに支えられたPistoia Alliance化学安全性ライブラリーが、ラボの安全性向上に向けて科学者間の情報共有を促進
新しいオープンアクセスの検索プラットフォームでは、人々が集めた重要な有害反応情報へのアクセスがシンプルになり、同様の事故の再発を減らすことができます。
オハイオ州コロンバスおよびマサチューセッツ州ボストン(2020年10月19日) – 米国化学会の情報サービス部門CASと、ライフサイエンスとヘルスケアの研究開発におけるイノベーションの障害の排除に取り組む、グローバルな非営利会員組織Pistoia Allianceは、 新しいPistoia Alliance化学安全性ライブラリープラットフォームのリリースを本日発表しました。 このリソースは、予期しない化学反応の結果など、潜在的な有害化学物質を取り扱う研究者が直面する重大なリスクを軽減することを目的とし、実環境のラボでの経験から集まった有害反応情報に科学者がアクセスおよび共有できるようにするものです。 CASが開発してホスティングする新しいオープンアクセスのプラットフォームは、グローバルな化学関連企業間のデータ共有を促進してラボで働く人々の安全性を高めようとする業界努力を支えます。 「画期的なイノベーションの実現に専念している研究者の健康と安全を確保することが我々の義務です。」と、Cambridge Crystallography Data Centreの統括マネージャー兼化学安全性ライブラリー諮問委員会長であるカルメン・ニッチェ氏は言います。「化学安全性ライブラリーは重要なニーズを満たし、安全性確保に向けたツールに主要コンポーネントとして追加されます。」
この唯一のリソースは2017年に本来Pistoia Allianceがプロトタイプとして始めたものですが、この強化は、今年の初めに発表されたPistoia AllianceとCASの提携によって可能となりました。 「CASは、イノベーションジャーニーの各段階で成功に必要な情報により研究者の力になれるよう努力しており、ラボの安全性確保の支援もその不可欠なコンポーネントです。」と、CAS社長であるマヌエル・グズマンは言いました。 「当社の科学情報管理における技術力と専門知識で、この不可欠なリソースの開発と拡張に貢献できて光栄に思います。このリソースには、重要な情報をより多くの場所でいつでも利用できるようにすることで、同様の事故の再発を防げる潜在的な力があります。」
新しいプラットフォームでは、学術組織、産業界、政府機関などの研究者が化学安全性事故情報にアクセスし、新しい有害反応データを信頼して提出できるようになります。 また、研究開発機関は、ライブラリーのコンテンツをすべて組織内のナレッジセンターや内部のラボ安全性ワークフローに統合することができます。 化学反応に関する事故の情報は、 ACS、CASおよびPistoia Allianceの経営陣、ならびにPistoia Allianceのメンバー企業と外部の専門家により審査されています。
「研究者に実環境の事故データを提供することで、化学安全性ライブラリーは回避可能なラボの事故を毎日予防することになるでしょう。」と、Pistoia Alliance社長であるスティーブ・アーリントン博士は述べました。 「世界中の研究者の皆様にこのリソースをご利用いただき、周知にもご協力いただくとともに、化学研究コミュニティー全体で本プラットフォームを通じ経験を共有することで他者を守り、安全性の向上に貢献いただけましたら幸いです。」
新しい化学安全性ライブラリープラットフォームにアクセスしてみてください。詳細は弊社の会社情報ページをご覧ください。
CASについて
科学情報ソリューションを専門とする米国化学会の一部門であるCASは、世界のR&D組織のパートナーとしてイノベーションを計画し、確信し、保護する為に役立つ実行可能な洞察を提供し、新しい市場と機会の進化の予測を助けます。 科学者、特許専門家、ビジネスリーダーが発見と戦略を支援するためにCASのソリューションとサービスに依存しています。 110年以上の経験を通して、CAS以上に科学情報を知っている人はいないでしょう。 詳細はこちらをご覧ください。 www.cas.org
Pistoia Allianceについて
Pistoia Allianceはライフサイエンスとヘルスケアの研究開発におけるイノベーションの障害の排除に取り組む、ライフサイエンス関連企業、技術/サービスプロバイダー、出版社、学術団体および患者団体から構成されるグローバルな非営利会員組織です。 イタリアのピストイアで開催されたコンファレンスに参加したAstraZeneca、GSK、Novartis、Pfizerの代表者により2007年に考案され、2009年に株式会社になりました。 同社のプロジェクトは、前競争的コラボレーションを通じて研究開発を変革します。 根本原因の特定、標準規格と最良事例の策定、前競争的データと知識の共有、技術的指導の導入により、一般的な研究開発の障害を克服します。 会員企業は現在150社を超えています。Pistoia Allianceのオープンなイノベーションに向けた証明済みのフレームワークを活用し、世界中のライフサイエンス研究開発コミュニティーに多大な価値をもたらすプロジェクトに、会員企業が協力して取り組んでいます。 詳細はこちらをご覧ください。 www.pistoiaalliance.org
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