CAS、SciFinderの予測逆合成機能の大幅な強化を発表
オハイオ州コロンバス、2021年8月17日 - アメリカ化学会の一部門であるCASは、本日、世界中の研究者が使用する化学分野最高かつ最先端の関連性検索エンジン、CAS SciFindernの予測逆合成機能が大幅に強化されたと発表しました。 反応経路予測ごとの文献例の数がけた違いに増加され、それによりユーザーは予測の理解度が増し信頼性も高まります。 材料費の基準値が追加されたので、実用的で商業的に実行可能なソリューションが選択肢として提示されるようになりました。 この強化されたプラットフォームは、複数年にわたる開発努力の大きなマイルストーンであり、110年以上の化学研究で蓄積された最も包括的なCAS Content Collection™で学習した最先端のAI技術を利用しています。
CASの主任製品責任者ティム・ウォールバーグは、こう語っています。「最高品質の結果を得るということは、結局、質の高いデータ集合へのインテリジェントなアクセスがあるかないかにかかっているのです。 私たちの強みは、複雑ながらも世界で最も完全な化学データセットがあり、それを使って最先端のAI技術をトレーニングできるということでした。 今回の開発では、SciFindernがさらに多様で包括的な反応予測セットを生成できるよう、反応ルールの数を2倍以上に増やしています。その結果、最適な合成経路が得られるようになり、研究者は自信を持って研究を進められるようになります。 この反応ルールに関しては、最も包括的な合成経路が確実に利用できるよう、社内のルール編集チームが定期的に優先順位を変更、削除、調整しています。」
広範囲にわたるプログラム作成工程では、高品質の結果をもたらすバックエンドの開発に20人の製品や技術そしてデータサイエンスの専門家の専任チームに加え、テストを行う100人以上の化学者が関わったほか、それに対応するフロントエンドには、ユーザーフレンドリーな体験を実現するためにスリム化されたインターフェースが採用されました。
CAS製品管理ディレクターのジアン・ウーは次のように語っています。「予測結果の評価に関しては、2つの側面があります。どれぐらい正確かということと、どれぐらい創造性があるかということです。今回は、強化されたコンテンツとAIを活用した合成計画により、この両側面とも改善されています。 SciFindern には現在、約2,600万の一段階反応から作成された135,800を超えるルールが含まれています。 これにより、市販の材料を使用する経路を選択利用できることに加え、オプションでコストの基準値を設定すれば、最も効率的で実行可能な合成オプションが得られます。」
CAS SciFindern逆合成機能の強化点については、無料ウェビナーで実演を行います。8月18日水曜日、米国東部標準時の04:00、10:00、16:00と3回行います。 ウェビナーでは、ルールセットの変更と合成経路のコントロール強化について説明します。
CASについて - CASは、世界中のイノベーターと提携し科学の進歩を加速する科学情報ソリューションのリーダーです。 CASでは、未知との関連性を明らかにするために、1400人の専門家が科学的知識を精選、連結、分析しています。 100年以上もの間、科学者や特許専門家、そしてビジネスリーダーは、CASのソリューションと専門知識を信頼を寄せてきました。そうすることで、過去の知識を基盤としたより良い未来を発見するための hindsight （過去分析）、insight （洞察）、そしてforesight（先見の明）を獲得してきたのです。 CASは、米国化学会の情報部門です。 詳しくは cas.org をご覧ください。
SciFindernについて - SciFinder®ファミリーの最新かつ最も先進的なソリューション、SciFindernは、研究者の生産性を妨げている要因を排除し、イノベーションの製品化を加速します。 比類なきCASのコンテンツのコレクション、合成プランニングソリューション、そして業界最先端の化学関連エンジンへの最適化されたアクセスにより、SciFindernは科学者のリサーチパートナーとして、優れた研究を素早く遂行できるよう支援します。
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