先週、CASは2億5千万件目となる固有の物質をCAS REGISTRY® に登録しました。DNAとRNAの両方から構成される遺伝子物質の短鎖です。 このようなハイブリッドのオリゴヌクレオチドには、COVOD-19向けに最近開発されたものを含む、最新のmRNA薬やワクチンに必要とされる品質管理アッセイで重要な用途を持つ可能性があります。
CAS Registry Number® 2627558-64-7が割り当てられた2億5千万件目の物質は、世界知的所有権機関(WO 2021/055811 A1 )に最近出版されたModerna, Inc.の特許申請で公開されたものです。
劣化を防ぐために科学的に修正されたこのオリゴヌクレオチドは、mRNAの特定領域に結合し、RNase Hによる酵素分解を「導きます」。 結果として生じる特徴的な特性は、HPLC-UVまたはLC-MSを用いて検出され、製薬メーカーがmRNAの試験バッチに生じる何らかの不本意な劣化や他の問題を明らかにするために使用されています。 このシステムは、数が増え続ける新しい安全なmRNA治療薬の開発に携わる化学者が必要としている、最も厳格な品質管理を実現する革新的技術です。
mRNAワクチンが体内の細胞を用いて免疫を生じさせる仕組みについては、この動画をご覧ください。
小分子関連情報の権威ある情報源として長い歴史を持つCAS REGISTRYにおいて、そのコレクションに含まれる膨大な量の核酸配列とアミノ酸配列はたやすく見過ごされます。 COVID-19の治療とワクチンが注目されるにつれ、生物学は重要な治療薬のトレンドになっています。これはCAS REGISTRYで利用可能な生物の遺伝子配列コンテンツの拡大を反映したものです。
今回の大きな節目をCASの科学者、技術者、ビジネスリーダーに代わって賞賛するとともに、これまでの2億5千万のCAS Registry Numberが示す、膨大な固有の発見に貢献された、数多くの人々に真摯に感謝を申し上げます。 その発見のそれぞれが、長年にわたり私たちが追及し続けている、終わりのない知識のパズルの掛け替えのないピースを構成しています。