STNのポケットガイド

STN®へようこそ

こちらでは、STNコマンドライン検索の基本的機能を説明いたします。情報は、STNへのログインから始まりログオフまで、使用中ユーザーから質問がありそうな順番に用意しました。 


目次

STNへのログオン

ブール演算子

システム限界

データベース入力

    数値演算子

    オンラインヘルプ

    基本コマンド

    近接演算子

    追加コマンド

    スタッキングコマンド

    演算子のアプリケーションの順序

    ログオフ

    トランケーションおよび文字マスキング記号

    コストの表示

     

     


    STNへのログオン 

    次の手順に従ってSTNにログオンしてください。

    インターフェース

    ログオンするには

    STN Express

    ソフトウェアをインストールし起動します。  STNセットアップウィザードが自動的に開始します。

    接続に関する詳細については、STN Expressサポートを参照してください。

    STNext

    STNextを開きます。STNログインIDおよびパスワードを入力します。

     


    データベース入力

    矢印プロンプト(=>)の次にFILEコマンドを使ってデータベースまたはクラスターを指定します。

    • STNデータベースのリストについては、「HELP FILE NAMES」と入力します。
    • STNのデータベースクラスターのリストについては、「HELP CLUSTER NAMES」と入力します。

    入力

    FILEに続く名前

    単一のデータベース

    データベース名

    FILE BIOSIS

    複数のデーターベース

    データベース名(スペースまたはコンマで区切って入力)

    FILE BIOSIS MEDLINE EMBASE

    定義済みデータベースクラスター

    クラスター名

    • データベースを追加するには、クラスター名の後に入れます。
    • データベースを削除するには、マイナス記号(-)を使います。

    FILE POLYMERS
    FILE PATENTS HCA -CA

     


    基本コマンド

    STNのコマンド言語には次の2つのバージョンがあります。

    • NOVICE(最低コマンドの最初4文字)コマンドを処理するために必要なすべての情報を要求されます。
    • EXPERT(コマンドの最初3文字、場合によっては最初の文字のみ)追加情報は要求されず、デフォルトオプションではないすべての情報を提供します。

    コマンド 

    機能

    FILE
    FIL 

    データベースまたはクラスターに入り、記録を検索または表示します。 

    FILE REGISTRY
    FIL TOXICOLOGY 

    EXPAND
    E
    EXPAND BACK
    E BACK

    用語の周りの索引を見ます。デフォルトでは12件の用語が表示されます。同じ索引を続けるには、次の矢印プロンプトで「E」を入力します。
    逆の方向に広げるには、用語の後に「E BACK」と入力します。

    E YATES C/AU
    E YATES, C/AU
    E BACK METHYL 

    SEARCH

    検索をします。AUTOSEARCH(自動検索)がオンに設定されている場合、SEARCH(検索)コマンドが実行されます。

    S MOTORIST 
    ACID RAIN

    DISPLAY
    D

    結果を表示します。非連続的な結果の番号は、コンマまたはスペースで区切ってください。 

    D1-10,15,21
    D L6 1 TI AB 

    PRINT 

    Eメールアドレスに送信して、結果を印刷します。すべての情報を要求されます。 

    PRINT 

    LOGOFF
    LOG Y  

    セッションを終了します。 

    LOGOFF
    LOG Y 

    LOGOFF HOLD
    LOG H   

    セッションを終了し、すべての検索セッションを120分間無料で維持します。

    LOGOFF HOLD
    LOG H
     

     


    スタッキングコマンド

     

    複数のコマンドを1度に入力するには、コマンドをセミコロンで区切ります。

    => S GRAVITY OR GRAVITATION; D TI; FILE INSPEC


    トランケーションおよび文字マスイング記号

    以下のシンボルを使うことで、様々な検索用語が可能となります。

    記号

    定義

    回復文字

      ?

    • 用語の右側にある任意の文字数
    • 用語ひとつに1度のみ使われ、通常最後につく

    ALUM?  

    ALUM
    ALUMINA
    ALUMINUM, など。 

      !

    • 指定位置で厳密1文字
    • 用語内で複数回利用可能
    • 用語の始め以外でどこでも利用可能 

    THERMOLYS!S  

    THERMOLYSIS 
    THERMOLYSES

      #

    • 指定位置で1文字または文字なし
    • 用語内で複数回利用可能
    • 用語の終わりでのみ利用可能

    CASEIN### 

    CASEIN 
    CASEINS
    CASEINATE, など。 

     

    一部のデータベースの一部のフィールドでは、左トランケーションまたは左右同時トランケーションが利用可能です。詳細については、STN Database Summary Sheetsを参照してください。


    ブール演算子

    ブール演算子を使って、検索用語を組み合わせます。

    演算子

    機能

    AND

    結果には両方の用語が含まれていなければなりません。

    S ACID AND RAIN

    NOT

    結果には最初の用語が含まれていなければなりません。
    また、2番目の用語は含まれない場合があります。

    S BLOOD NOT PLASMA

    OR

    結果には最低1つの用語が含まれていなければなりません。

    S (FIBER or FIBRE)
    S (L1, L3, L5)
    S (E1-3, E7)

     

    注:

    • ブール演算子の周りにスペースが必要です。
    • OR 演算子を組み合わせた用語の表現の周りは常に括弧を付けます。
    • L-番号またはE-番号の検索用語が付くOR演算子の代わりに、コンマ(,)またはハイフン(-)を利用できます。コンマまたはハイフンの周りにはスペースを入れないでください。

    数値演算子

    以下の演算子を使って、値および範囲を指定します。

    演算子

    機能

    / or =

    単一値を検索します。

    S 20060400/UP 

    -

    値の範囲を検索します。

    S 3-5/FE 

    <

    特定値より小さな値を検索します。

    S PY<1967   

    >

    特定値より大きな値を検索します。

    S ED>20060211 

    >= or =>

    特定値より大きな値を検索します。

    S FW>=600

    <= or =<

    特定値より小さいまたは同一の値を検索します。

    S PD<=19980100

     

    注:

    • 数値演算子は、数値データを含むフィールドでのみ利用できます。
    • 希望に応じて、数値演算子の周りにスペースを入れることが可能です。

    近接演算子

    以下の演算子を使って、検索用語間または検索用語内の近接を指定します。

    演算子

    機能

    (W) またはスペース

    用語が隣接し、指定された順序である必要があります。

    S NUCLEAR(W)REACTOR
    S ACID RAIN

    (nW)

    用語が隣接し、n以下の介在用語で指定された順序である必要があります。

    S OIL(1W)WATER

    (xW)

    用語がいくつもの介在用語で指定された順序で表示される必要があります。

    S NITRO(XW)PHENYL   

    (A)  

    用語が任意の順序で隣接されている必要があります。

    S SHALE(A)OIL

    (nA)  

    用語が隣接されるが、n以下の介在用語を持つ任意の順序である必要があります。

    S TOXICITY(2A)FISH

    (xA)  

    用語がいくつもの介在用語を持つ任意の順序で表示される場合があります。

    S CHLORO(XA)METHYL

    (S)

    用語が同じ「文」または部分体内で表示される必要があります。

    S PLANET(S)DISTANCE 

    (nS)

    用語がn以下の「文」または部分体間で表示される必要があります。

    S NITROGEN(3S)PUMP

    (P)

    用語が同じ「段落」内で表示される必要があります。

    S ANION(P)CHROMATOG? 

    (L)

    用語が同じ情報ユニットで表示される必要があります。

    S 10024-97-2(L)DENTAL 

     

    注:

    • 演算子の文字および括弧の両方は、すべての近接演算子に必要です。
    • 希望に応じて、近接演算子の回りにスペースを入れることができます。
    • 基本索引、およびS ACID RAINのような個別に索引用語を持つその他のフィールドの場合には、(W)の代わりにスペースを利用することができます。 
    • 特定データベースでの演算子の機能方法に関する情報は、「HELP」と入力した後に括弧内に演算子(例えばHELP (X))をデータベース内に入れます。

    演算子のアプリケーションの順序

    各検索文は左から右へ、検索用語を組み合わせる演算子に基づく次の順序で処理されます。

    1. 括弧内の用語

    2。数値演算子(=, <, >, >=, <=, -)を持つ用語

    3. (W) または (A)を持つ用語

    4. (S)を持つ用語

    5。(P)を持つ用語

    6. (L)を持つ用語

    7. AND または NOTを持つ用語

    8. OR(括弧内ではない)を持つ用語

     


    コストの表示

    以下のコマンドを使ってコスト情報を表示します。

    コマンド

    機能

    注:

    FILE および LOGOFF

    現在のセッションの全推定費用を表示します。

    コストはこのコマンドの入力後に自動的に表示されます。自動表示をオフにするには、「SET COST OFF」と入力します。

    D COST

    現在のセッションの費用の明細を表示します。

    コスト表示のオプションに関する情報は、「HELP SET COST」を入力します。ON、BRIEF、および FULL。

    SET ACCOUNT*

    費用を月間の請求書で表示する方法をコントロールします。

    詳細については、「HELP SET ACCOUNT」を入力します。

     

    *例:
    => SET ACCOUNT 
    ENTER COST CENTER (NONE):RESEARCH LAB 
    COST CENTER SETTING WILL TAKE EFFECT WITH THE NEXT SUCCESSFUL FILE COMMAND
    SET COMMAND COMPLETED

     


    システム限界

    システム限界の最新情報については、「HELP LIMITS」を入力します。エラーまたはシステム限界のメッセージを受信後のヘルプについては、次の矢印プロンプトで「HELP」(または「?」)と入力します。

    種類

    限界

    対処法 

    オンラインセッションでのL-番号の数 

    999

    クエリおよび/または結果のセットを保存します。「DELETE HISTORY」を使って、任意またはすべてのL-番号を削除します。

    各オンラインセッションの各データベースの合計結果数 

    8,000,000 

    希望であれば、クエリおよび/または結果セットを保存します。「DELETE HISTORY」と入力してL-番号を削除します。  

    検索文内の合計文字数 

    20,000 

    検索を小さな検索文に分けます。 

    保存済みの結果セット内の合計結果数 

    400,000 

    不必要な保存済み結果セットを削除します。
     

    保存済み結果セットの合計数 

    200 

    不必要な保存済み結果セットを削除します。
     

    保存済みクエリの合計数 

    800 

    不必要な保存済みクエリを削除します。

    保存済みL-番号のリストの合計数 

    100 

    不必要な保存済みリストを削除します。 

     


    オンラインヘルプ

    「HELP」(または?)コマンドを使って、システム情報およびデータベース特定情報を表示します。

    コマンド

    トピック

    使用

    HELP MESSAGES

    STNで利用可能なさまざまなコマンドおよび機能の使い方

    矢印プロンプトで

    HELP FILE NAMES

    STNで利用可能なデータベース

    矢印プロンプトで

    NEWS FILE

    特定データベースが最終更新されたときについての情報

    特定データベース内で

    HELP DIRECTORY

    データベース特定のヘルプメッセージ

    特定データベース内で

    HELP CONTENT

    データベースのカバー範囲および内容

    特定データベース内で

    HELP COST

    データベースの検索費用

    特定データベース内で

    HELP SFIELDS 

    データベース内の検索フィールド

    特定データベース内で

    HELP DFIELDS 

    データベースのフィールドを表示

    特定データベース内で

    HELP FORMAT 

    データベースの固定された表示フォーマット

    特定データベース内で 

    HELP PRINT

    「PRINT」コマンドなど、コマンドの説明 

    矢印プロンプトで

    HELP COMMANDS 

    データベース内で利用可能なコマンドのリスト  

    特定データベース内で

     

    さらに、STNからのメッセージを受信の際いつでもプロンプトで「?」を入力して、追加説明を受信できます。


    追加コマンド

    追加機能にはこのコマンドを使用します。

    コマンド 

    機能

    ACTIVATE
    ACT
     

    現在のセッションでの利用するために、保存済みクエリ(/Q)、保存済み結果セット(/A)、および保存済みL-番号リスト(/L)を再度呼び出します。 

    ACT CONTRACT/Q

    ACT NMR/A

    ANALYZE
    ANA

    統計的分析用に結果セットの表示フィールドから用語を抽出します。 使用されるフィールドのリストについては、データベースで「HELP EFIELDS」と入力します。

    ANA L1 PA 1- 

    ARCHIVE

    組織内で、グローバルで最高n人のユーザーのSTN検索結果を保存するための権利を購入します。

    ARCHIVE 100 10

    ARC 100 10

    DELETE
    DEL  

    保存済み項目または現在のセッションの項目を削除します。オンラインセッションのすべてのL-番号を削除するには、「DELETE HISTORY」と入力します。 

    ANA L1 PA 1- 

    DISPLAY BROWSE

    結果セットに目を通します。連続結果、非連続結果の表示、フォーマットの変更、またDISPLAYコマンドを再入力せずに追加結果の表示が可能です。

    DISPLAY BROWSE L4

    D BRO

    DISPLAY COST

    D COST 

    セッションの推定費用を表示します。オプションは、ON、BRIEF、およびFULLです。
     

    D COST
    D COST FULL

     

    DISPLAY HISTORY

    D HISTORY 

    セッション履歴を表示します。入力されたデータベースの要約、使用されたコマンド、関連情報が含まれます。 

    D HISTORY
    D HIS L1-L10
    D HIS L#
     

    DISPLAY SAVED
    D SAVED 

    セッション履歴を表示します。入力されたデータベースの要約、使用されたコマンド、関連情報が含まれます。 

    D SAVED
    D SAVED/A

    DUPLICATE

    ひとつ以上の結果セットから重複した記録を削除または特定します。

    DUPLICATE REM L5

    DUP IDE L1 L2

    FOCUS
    FOC

    関連する順序で結果を分類します。 

    FOCUS L1 

    HELP
    ?

    オンラインヘルプをリクエストします。「HELP」および特定コマンドの利用方法に関する情報についてのコマンド名を入力します。利用可能なすべてのオンラインヘルプメッセージのリストについては、「HELP MESSAGES」と入力します。 

    HELP PRINT
    HELP MESSAGE
     

    INDEX
    IND  

    STNindexにアクセスして、検索するデータベースを特定します。 

    INDEX ALLBIBIND CA SCISEARCH  

    NEWS
    NEW  

    STNでの現在のニュースのヘッドラインを表示します。ニュース項目の1つを表示するには、「NEWS」と入力して、ニュース項目の番号または名前が続きます。 

    NEWS 
    NEWS 10
    NEWS FILE

    REDISTRIBUTE

    組織内でグローバルで最高n人のユーザーのSTN検索結果を再配信するための権利を購入します。

    REDISTRIBUTE 250 5

    RED 250 5

    SAVE
    SAV
    SAVE ALL 

    長期ストレージ内でL-番号のクエリ、結果セット、またはL-番号リストを保存します。保存済み項目は月額料金で請求されます。
    クエリには/Q、結果セットには/A、またはL-番号リストには/Lで終わる名前とL-番号を入力する必要があります。 

    SAVE L15 COMPUTER/Q
    SAV L1 TOX/A
    SAVE ALL C13/L 

    SAVE TEMP
    SAV TEMP 

    一時的にL-番号のクエリ、回答セット、またはL-番号リストを保存します。 クエリには/Q、回答セットには/A、またはL-番号リストには/Lで終わる名前を割り当てる必要があります。 

    SAV TEMP L5 NMR/A

    SCREEN
    SCR

    検索の画面番号を定義します。このコマンドは、一部の構造、検索可能なデータベースでのみ利用可能です。 

    SCREEN 2043 

    ALERT or SDI

    データベースの更新時に検索をSTNで自動的に実行するようリクエストします。SDIサービスを持つデータベースで、追加プロンプトが表示されます。

    ALERT

    SDI 

    SELECT

    検索用語として使用できる表示フィールドから用語を抽出します。使用されるフィールドのリストについては、データベースで「HELP EFIELDS」と入力します。

    SELECT L1 1-5 RN

    SELECT L1 1-5 RN

    SET

    さまざまな末端パラメータおよびオプションを設定します。すべてのSETオプションのリストについては、「HELP SET」と入力します。

    SET STEPS ON
    SET COST OFF PERM

    SORT
    SOR 

    フィールドコードにより回答を分類します。
     

    SORT L2 CS AU 

    TABULATE

    TAB

    ふたつのフィールドから分析済み用語を相関させます。

    TAB L2 CS PY 

    TRANSFER
    TRA 

    検索用の回答セットで表示フィールドから用語を抽出します。

    TRA L1 PN 1- 

     

    詳細情報:

    • 「HELP」と入力して、コマンド名に続きます(例えば、HELP ANALYZE)。

    コマンド

    リソース

    ANALYZEおよびTABULATE

    統計的分析用のANALYZEおよびTABULATE

    ARCHIVEおよびREDISTRIBUTE


    STN情報保持&共有プログラムSM

    ALERT (SDI)

    文献速報ユーザガイド

    インデックス

    データベースおよび検索を評価するためのインデックス

    TRANSFER

    複数の横断検索のためのTRANSFER

     


    ログオフ

    STNからログオフするために、次のコマンドの1つを利用します。

    コマンド

    機能

    LOGOFF
     

    セッションを終了し、すべてのクエリおよび結果セットを削除するかどうか要求されます。

    => LOGOFF

    ALL L# QUERIES AND ANSWER SETS ARE DELETED AT LOGOFF

    LOGOFF? (Y)/N/HOLD:Y

    STN INTERNATIONAL LOGOFF AT 15:32:50 ON 03 APR 2006

    LOG Y

    セッションを終了します。すべてのクエリおよび結果セットは自動的に削除されます。

    => LOG Y

    STN INTERNATIONAL LOGOFF AT 15:32:50 ON 03 APR 2006

    LOGOFF HOLD
    LOG H

    すべてのセッションを無料で120分間維持します。セッションを再開するには、通常通りログオンします。

    => LOG H

    SESSION WILL BE HELD FOR 120 MINUTES

    STN INTERNATIONAL SESSION SUSPENDED AT 15:31:53 ON 03 APR 2010

     

    ログオフしないと、接続時間分の費用が請求されます。非アクティブ状態が40分間続いた後は、自動的に切断されます。