CAS Future Leadersをご存知ですか? 2010年以来、このプログラムでは若いキャリアの科学者を対象に、業界において影響力をもつために必要な科学とビジネス、そしてリーダーシップの基本トレーニングを提供しています。 これからの何週間かにわたり、弊社プログラム修了生が書いた「彼ら・彼女らは、今」のストーリーを共有していきます。 今週のポストは、2014年の弊社のプログラムに参加した、フェルナンド・ゴモロン・ベルとベン・ナマンについて特集します。
科学通信分野での新たなキャリアへの道を発見
@gomobelGraphene Flagship Press コーディネーター、ケンブリッジ大学
フリーランス科学コミュニケーター" data-entity-type="file" data-entity-uuid="93c3c4f0-5092-48e7-b1d1-c68269aa61fe" src="/sites/default/files/inline-images/CAS-Future800x150banner_fer-1.png" />
CAS Future Leaderになれたら、どんなにかっこいいだろう? 米国で数週間過ごしながら、毎日欠かさず研究室で使っているSciFinderやその他のCASツールに隠された秘密を学びます。 さらに、選定されると世界最大の化学学会、ACS全国会議と展示会に出席する機会が得られます。 Future Leadersの一員になることで、人生が変わります。 CAS から電子メールを受け取ったあの瞬間を一生忘れることはありません。 しかしもっと重要なのは、プログラム参加中に出会った人々を一生忘れられないということです。 それはコネクション作りやネットワーキングを超越しています。わざとらしく聞こえるかもしれませんが、CAS Future Leadersは、ダイアモンドの共有結合のような一生涯続く友情を築いてくれます。
わたしは2014年にCAS Future Leadersに参加しました。 それは博士課程中途の頃で、 課程を終了して情熱を持つ分野だと自ら信じていた、創薬に取り組み始めることを決めたときでした。 しかし、オハイオに行ったことで、考えが全く変わったのです。 この頃は、多くの人にどうして、そしていつ、私は研究室を出て科学通信分野でのキャリアを追求することにしたのか訊かれますが、記憶はぼんやりしているところが多いのです。 しかし、今日これを書きながら振り返ってみると、CAS Future Leaders Programの影響は明瞭です。
あそこにいたことで、化学には来る日も来る日も反応やカラムだけではなく、もっとたくさんできることがあるとわかったのです。 クラスメートの何人かが、私が結果を発表したり、経験をツイートしたり、また周囲の人々に話したりしている時に幸せそうだと指摘してくれて、科学関連の執筆やコミュニケーションの分野に機会を求めることを薦めてくれたのです。 あの人生を一変させた経験を終えて帰ってきてすぐに、Principiaのような雑誌とコラボレーションを始め、どういうわけか権威あるChemistry Worldが主催したコンペにエッセイを提出する自信が湧いて、なんと最終選考まで残ったのです! あの頃は科学コミュニケーションは趣味にすぎないと思っていましたが、結局はそれがフルタイムの仕事になったのでした。 2016年初頭、地域テレビの科学関連の番組で共同司会を始め、今は欧州連合出資で最大の研究プロジェクトの一つであるグラフェン・フラッグシップのプレスとコミュニケーション活動をコーディネートしています。
しばらくの間、例のコンペを企画したChemistry Worldのインターンもしていましたが、今もその雑誌のフリーランスをすることがあります。 最近、自然製品の分野での専門性が求められる記事を書いていたのですが、もちろんそのとき頭に浮かんだのは、親友のベンでした。 ベンはその昔、私が本当に好きなことをやるように勧めてくれた人の一人で、インタビューをするには最適な人物でした。 自分の会社と研究室の運営、そして教えることで非常に多忙であるにもかかわらず、彼は一本のメッセージですぐに助けてくれました。 全てはCAS Future Leaders プログラムで培われた強力な共有結合のおかげです。
自然製品で起業の夢を叶える
@DrCBNamanCollege of Food and Pharmaceutical Sciences 助教授
中国寧波大学
CyanoRx CEO" data-entity-type="file" data-entity-uuid="d3518fc7-7b19-4abd-81da-82747fd80432" src="/sites/default/files/inline-images/CAS-Future800x150banner_ben-1.png" />
CAS Future Leaders同士の間には良い仲間意識があり、しかもグローバルです。 その仲間に加わって、自身のキャリアも世界的でありうるのだということに気づきました。 その名に報い、リーダーとなるために、旅に出ることにしました。 CAS Future Leadersプログラムに参加する前は、アメリカに永久的に住むつもりでした。ところが今は、わたしは中国寧波大学(NBU)食品薬事科学学科助教授で、南インドで同僚とともに2ヶ月間過ごしました。
最近NBUのおかげで、自分の学術的研究室を運営する傍ら会社を立ち上げるという、もう一つの個人的な夢を追求することができるように感じました。 「傍ら」というものは実際にはなく、ただあまり寝ないだけです。 仲間のFuture Leaderであるフェルナンドは、私の起業家としての夢を知っており、Ávida Biotechに繋げてくれました。 このスペインの会社は、無視されてきた熱帯病のための自然製品を基にした薬剤を開発しています。 Àvida が成功するのをみるのは嬉しいことではありましたが、あの頃はスタートアップを法人化する過程の途中で、起業のことで頭がいっぱいだったため、あの機会は、むしろコンサルティングの方に重点がおかれました。
弊社はCyanoRxと言い、フェーズ1臨床試験に投入する自然製品による癌治療薬候補の開発をしています。 2014年のFuture Leadersと同様、フェルナンドとわたしはこうなることは予想できまでんでしたが、今私は自分の薬剤開発会社の会長です。 CyanoRxはまた、NBUの教授たちとともに、Ningbo Blue-Green Pharmaceuticalsと呼ばれる合同事業を中国で開始し、共同研究を行なっています。 すべてがCAS Future Leadersプログラムによるものだとは言えないかもしれませんが、2014年に参加していなかったら、今ここにこうしていることになるとは、考えにくいのです。
あなたも(あるいはあなたの知人でも結構です)、世界中から集まった博士課程の学生やポスドク研究者のエリート集団に加わって、科学的リーダーシップへの道を切り拓いてみませんか。 2019 CAS Future Leadersプログラムを是非ご検討の上、ご応募ください。 申し込みの締め切りは2019年4月7日、日曜日です。